学校で教えない経済的自由人の作り方

学校では教わらない経済的自由人になるための知識をわかりやすく解説。経済的自由人とはどういう意味なのか?目指すにはいくら必要なのか?などをメンタルを中心に考察します。

経済的自由人と「FIRE」の関係とは?メリット・デメリットは?

経済的自由人と「FIRE」の関係とは?メリット・デメリットは?


ここ数年いろいろなところで聞くようになった「FIRE」という言葉。具体的にはどういう意味?経済的自由人とは違うの?聞いたことはあるけど実際はどういうことかよくわからない・・・という人も多いようです。そこで経済的自由人と「FIRE」の関係や、メリット・デメリットについて徹底考察してみたいと思います!

 

 

「FIRE」とは?

FIREとは?

「FIREとは『Financial Independence Retire Early』の頭文字をとった言葉で、「経済的自立して早期退職をする」という意味になります。一つの会社で定年まで働く風潮だった日本でも、最近では多様な生活観・価値観からFIREの考え方に関心が高まってきています。

 

FIREの明確な4つのルール

  1. 経済的に自立して早期退職すること
  2. 年間支出の25倍の資産が必要
  3. 実現のためには投資が重要
  4. 達成後は資産を年4%で運用して生活する

 

経済的に自立して早期退職すること

まずFIREとなるにはこれが必要です。そのためにひたすら貯蓄に励みます。


年間支出の25倍の資産が必要

FIREになるには年間支出の25倍の額が必要とされています。例として年間支出300万円の人は7,500万円必要です。

 

実現のためには投資が重要

FIREを実現するためには収入の貯蓄だけではなかなか難しいため貯蓄を運用するなど投資が必要となります。

 

達成後は資産を年4%で運用して生活する

FIRE目標額達成後はその資産を金利4%で運用して運用益で生活します。(4%ルール)そうすると元本を減らさず生活費を捻出することが可能です。リタイア後は豪遊するというより、質素に慎ましく暮らしていくところが特徴的です。

 

FIREのことを考える時、イソップ童話の「ガチョウと黄金のたまご*1の話を思い出します。さしずめ一生懸命貯めた資金は黄金のたまごを産むガチョウといったところでしょうか。利益をもたらしてくれるガチョウを大切に育てたいですね。

 

FIREのメリット・デメリットは?

FIREのメリット・デメリット

メリットばかりが注目されるFIREですが、デメリットはあるのでしょうか。FIREのメリット・デメリットについて考えてみましょう。

 

FIREのメリット・デメリット

 

メリット

イヤイヤ働かなくともよい!
FIRE達成後は運用資金で生活費がまかなわれるため、働くのも働かないのも自由。時間を気にせずやりたいことをやりたいだけできます。

 

好きなところに住める
決まった場所、決まった時間で働かなくても良くなった場合、住むところも自由な場所を選ぶことが出来ます。

 

精神的にストレスフリー
○○しなくてはならない、といった自分を縛っていたものから解放されてかなりのストレス軽減となる。

 


デメリット

年利4%を維持し続けないと生活できなくなる
年間支出の25倍の資産の年利4%が生活費となるので、4%を維持できなければ生活費も減る。その対策が必要。

 

急な大きい出費があると生活が苦しくなる可能性あり
病気や入院、親の介護費など、不慮の大きい出費へのが考慮が必要。

 

社会でのキャリアができない
社会に属していない期間が長いとその期間はブランクとなる。縛りからは解放されてストレスフリーになる反面、社会に属していない不安へのストレスが発生する。

 

年金の受取額が減る
会社勤めで厚生年金に加入していた人は国民年金のみになるため年金受け取り額が減る。個人年金などの対策が必要か。

 


メリットもあればデメリットもありますね。デメリットは対策をしっかりと考えておきたいところです。

 

FIREと経済的自由人の違いは?


FIREと経済的自由人はどういった関係でしょうか。同じかとおもいきや違う部分も多々あるようです。

 

3種のケース

3種類のケースを比較したいと思います。

 

  • 経済的自由人
  • 従来の早期リタイア
  • FIRE

 

同じ点

定年を待たずに仕事から解放される

 

違う点

経済的自由人
まとまった資産の有無にかかわらず、働かずとも入ってくる収入(不労所得)が継続的にあって自由に生活できる状態の人。

 

従来の早期リタイア
リタイア後は仕事をしないで貯蓄や退職金や年金で生活する。リタイア後の生活は貯蓄を切り崩して生活するのでかなりまとまった額が必要。

 

FIRE
リタイア後はそれまでに貯蓄した年間支出の25倍の資産を運用して、その運用益で生活する。そのため今までの早期リタイア組より少ない額でリタイアできる。リタイア後は質素倹約する思考が一般的。

 

経済的自由人・早期リタイア・FIRE 3種の違い

 

主な必要とするものの違いは、経済的自由人は不労所得のしくみ、従来の早期リタイアは潤沢な資産、FIREは年間支出の25倍の資産、ということのようです。早期退職が目的の従来型早期リタイアやFIREと、働いても働かなくてもいい自由を得ることが目的の経済的自由人は、重なる部分も多いですが微妙にニュアンスが違うようです。

 

いろいろなFIREの種類。

FIRE種類 いろいろなFIRE
Fat(ファット)FIRE 贅沢ができる状態でのFIRE
Lean(リーン)FIRE 資産運用のみで倹約しなが ら質素に生活していくFIRE
Barista (バリスタ)FIRE 資産運用だけでなくゆるく 働いて生活費も稼ぐFIRE
Coast(コースト) FIRE 資産はあるがあえて働くこ とを選ぶFIRE


FIREで早期退職を目指した人も、その後好きな働き方をしたりなど、完全に働かなくなる人ばかりではないようです。いろいろな選択肢がありますね。

 

 

おすすめFIRE本2選

FIREを目指すためのおすすめの本を紹介します。

 

FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド

FIREという概念を日本で一躍有名にした一冊。海外の作家さんなので日本とは状況が違うとは思うのですが、FIREの考え方を知るのに押さえておきたいところです。

 

年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」

こちらは日本人の方の本になりますのでとても参考になります。「月10万円の貯蓄かあ・・・。そのためにはやはり月収以外の収入がないと厳しい・・・。」と改めて思った一冊です。

 

FIREの本は今やたくさん出ています。最終的には『年間支出の25倍の資金を作って・・・』という話になるとは思うのですが、そこに至るまでにいろいろな道筋があり、自分に合ったやり方を発見するのに先人の皆様の知恵を拝借できるのはありがたいことです。

 

最近ではお笑いタレントの厚切りジェイソンさんが「FIREの民」になったと話題になりましたね。話を聞くと現場には交通機関を使わず歩いていくとか、飲み物は持参、無くなったら水道水を補充、などとても倹約家なようです。そういった思考が早いタイミングでのFIREを実現したのでしょうね。

 

 

まとめ

まとめ

経済的自由人とFIREの関係と、メリット・デメリットについて考察しました。それぞれメリットとなるかデメリットとなるか判断が分かれるところもあるでしょう。ひとそれぞれの環境や立場もあると思うのでみんなで同じようにという訳にはいかないかもしれませんが、自分にとって無理なく楽しんで将来の目標をめざしていきたいですね。

 

 

*1:ガチョウと黄金の卵(イソップ童話
貧乏な農夫が、毎日ひとつずつ金のたまごを産むガチョウをひろった。男は金のたまごを売り、だんだんとお金持ちになっていった。金に目がくらんだ男は、もっと大量に金のたまごを手に入れるためガチョウのおなかを切りさいてしまった。ところが、ガチョウのおなかの中には金のたまごは無く、ガチョウも死んでたまごも二度と手に入らなかった、というお話。